「あのとき」タイにいた入れ歯屋ハルカのブログ

2016年11月某日、都内。内定先である入れ歯屋でアルバイトとして勤務していたハルカは、社長室へと呼び出された。そこで社長から告げられた言葉を機にハルカの入れ歯屋ライフが本格始動。入れ歯との出会い、社長から課されるミッション、初めての社会人経験…そんなハルカの日々を綴ります。

生存報告

ハルカです。

ブログを更新していない数カ月の間にジグソーパズルという新たなマイブームが来ています。ハルカは基本的に無精者なので、彼女の手によって完成されたパズルは糊付けされることなく箱へと戻される運命を辿ります。同じ絵柄を数回繰り返し、「そろそろ新しいものを…」と思い新たなるピースに目を移すと、白と青と灰色しかなく少々ひるんでしまいます。完成できるのか、乞うご期待!

 

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全然ブログ更新していないじゃん!最近は何しているの?と多々聞かれる今日この頃。「そろそろ書こうかな。」「ぼちぼち更新しなくちゃ。継続が大事…。」などと考え書き出すもそのままお蔵入りに…という記事がかれこれ10本を超えそうです。そろそろ気を引き締めて書かねばなるまい。

 

 

以前と変わらず日々せかせかと過ごしているハルカですが、最近の個人的ニュースは「コンフォート技術セミナー in 海外」の開催です。イロイロドンドンありまして、ホーチミンバンコクの2拠点で日本人ドクターによる技術指導を組み込んだコンフォートのセミナーを開催!

 

この企画が動き始めたのはおよそ半年前。ベトナムやタイのパートナーとコミュニケーションをとりながら準備を進めてきました。日本人のドクターも一緒に各国を回って協力してもらうという一大プロジェクトです。

まずはセミナーで使用するスライドを作成し、ドクターと擦り合わせ。セミナー当日は患者さんをお呼びし、その場で型どりのデモンストレーションも行います。現地で準備できないものも多くあるため、きちんと日本から持参をしなければなりません。ああそれと、スライド以外にも配布資料を準備しなくては!セミナー参加者へ提供できるポスターやマニュアルも!当たり前だけれど、日本語では通じないから翻訳しなくては!!!

結局、出張直前まで配布資料を編集する始末です。

 

あらゆる方々のお手を借り、なんとか準備を終えて当日を迎えることができました。セミナー本編も様々ありましたが、詳細はまた後日記事にするとします。今後、セミナーに参加してくれた方々と継続的に連携をとりつつ、コンフォートの患者さんをどうにかこうにか獲得せねばという今日この頃です。

 

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ちなみに今回のセミナー、10月28日AMにホーチミンで開催、10月29日PMにバンコク開催というスケジュールでした。往復のフライトもきつきつの旅程で取ってのハードスケジュール。もちろん、セミナーで登壇する日本人ドクターと入れ歯屋の社長は各国をハシゴします。

そんな中ハルカはというと、ホーチミンへは向わずにバンコクへ直行。実はホーチミンの運営業務を社長に託していました。もちろん、事前に打合せを踏まえて。

 

「社長のフライトスケジュールはこちらの通りです。前日を準備日として設けているので、到着後は荷物をホテルに置いてセミナー会場へ向かってください。そこでプロジェクターやマイク、手元カメラのチェックをして。それとビデオカメラと三脚も準備をしてください。デモで使用する備品はバンコクでも使用するので、一緒に持ってきてください。今お伝えした内容はこのタイムテーブルに簡単に記したので、現地へ持参して下さいね。あ、それとセミナーでは途中休憩を挟みますが……」

 

これらを口頭で伝えた場合、社長はきっと「これってどうするんだっけ?」とホーチミンへ到着してから私へメッセージを飛ばすだろうと想定。しかし、そのメッセージが届くであろうその頃、ハルカは飛行機の中で返答できないかもしれない…そんなことを考え、タイムテーブルと必須事項を紙に書き連ねて社長へ渡しました。

よくよく考えると、準備や当日の業務をすべて社長に押し付けるとはなかなかな暴挙。大変理解のある社長でよかったよかった。

 

 

そんな過程を経てハルカも日本を出発。バンコクへ向かう途中、乗り継ぎで台湾に到着しました。すると社長からメッセージが。

 

 

タイムテーブルが書かれたやつ、デスクに忘れてきた。。。。

 

 

「データで渡せばよかった!」と全力で自身の行動を省みるハルカなのでした。

 


<つづく>

Vol. 6 前途多難

ハルカです。

ここ最近はバンコクの暑さ以上の酷暑が日本を襲っているとのことで、帰国までのカウントダウンを不安げに見つめる日々です。

バンコクで室内外の温度差にやられ、患者を見つけにバンコクまで来た自分が、患者として病院へ向かっただなんて、恥ずかしくて口が裂けても言えやしない…。ご飯はしっかり食べているのですが。

 

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帰国日が迫る中、コンフォートの患者さんを見つけることにはなかなか成果が得られず、焦る毎日。

 


バンコクへ来てからというもの、焦りや不安やもうとにかく「どうしようどうしよう」といった感情に襲われているハルカ。

この感覚は依然として思考の広範を占めていますが、1~2週間ほど前の自分とはまた違った感覚も共存するようになりました。

 


最後にブログを更新して以降、タイに関わる多くの方とコンタクトをとり、お話を伺っています。

すると、

 

 

なんと!これまでの動きはほとんどターゲットにたどり着いていなかったのか!じゃあターゲットにはどうやって巡り会える?そもそもターゲットってどんな人?高所得者といったってボリューム広いじゃん!

 

といった自身の中での気付きが起きたのです。

そしてこれを機に、

 

ターゲットの多くはいくつかの決まった大病院を利用するらしい。だったらその大病院に訪れている患者さんから第1号の患者さんが獲得できたらいいじゃないか!ひとまず大病院関係者とコンタクトをとってみて…


うーんなるほど、やはり大病院で扱ってもらうには壁は大きいようだが、どうにかこうにかひとり患者さんが挙がれば問題なさそう。

しかしそれはどうやって…

じゃああの人に聞いてみよう!え?介護の展示会にコンフォートを一緒においてくれる?ぜひお願いします!すぐにリーフレットを100部とサンプル義歯をお持ちしますね!バックドロップもあるかもしれないので、早急に探してお待ちします!

 

 

これまでGoogleに頼っていたり、自分の脳内で唸っていたことも、周りに聞いてみることでプラスアルファの情報をもらえたりして、少しずつ少しずつ少しずつ「こうしてみよう」の選択肢が多くなってきたように感じられる今日この頃。

 


その他にも、バンコクにいるタイ人や日本人と関わる中で、新たに知り得たこともありました。

 

特に衝撃的だったのは、「割引」に対する捉え方。タイ人が商品を購入する際、割引価格に惹かれることは当然あるようですが、その背景には、費用を抑えられることへの喜びには留まらないとのこと。

割り引いてくれたこと、値切り交渉に応じてくれたことに対し、その方が「私への特別措置を施してくれた」という感覚を得られることもあるらしい。タイ人皆そうであるとは限らないけれども、その発想は自分一人では探し当てられなかったとだろうと思います。

 

……

…なんてことをしている間に今回の出張も終わりを迎えようとしています。

 

この期間中、患者さんの獲得は結局0名。口コミ作戦の仕組みを確立することも出来ず仕舞い。

表向きでは周囲にイイことばかり伝えたくなるけれど、実際は上手くいかないことばかり。自分の無能さに幻滅し続ける日々からは、いつになったら脱出できるのやら、とモヤモヤモヤ。

 

<つづく>

Vol. 5 ブンブンブブブン

ハルカです。

つい数時間前のこと。ふと外を見るとバンコクで有名なチャオプラヤ川に夕焼けが反射して綺麗な景色が。よくよく目を凝らすと虹、しかも副虹が見えます。写真では少々淡く見えますが、肉眼ではばっちり見ることができてなんだか得した気分。

 

 

昨日のブログでもモヤモヤしている様を示した通り、現在次の一手に悩みつつあるハルカです。とにかくティッシュを配ることも一つの手段ではあるものの、時間がかかって仕方がない。「口コミ作戦」のスタッフさん方を盛り上げることも未だ足りず、患者さんからの連絡はキャッチできず。しかし時間は刻一刻と過ぎて行きます。

 

ひとまず思い悩んでも仕方ないと、今朝はルンピニー公園へと向かいました。

初めてバンコクへ来た時に訪れ、紆余曲折ありながらも、モニターのイッポンばあちゃんとカムバックばあちゃんと出会った公園。「もう一度同じところから始めてみよう」とおじいちゃんおばあちゃんが多く集まる早朝6時に足を運びました。

 

「日本から来たの?」

「わたしもうインプラントしてるから」

「これはどこで買えるの?」

「今の入れ歯で特に問題ないからね~」

「あなたは歯科医師?」

 

少し興味を持ってもらえるところまでは達するが、その先はなかなか。

すると、今日はそんなハルカへ社長からお告げが。

 

 

もっと周りを巻き込めよ!

 

 

これまでタイの事業にかかわってくれた人、繋がりのある人、知り合いの知り合いまで…今こそみんなの力を借りて一歩踏み出す時。厳しい現実を知ったここからがスタートだと。自分の脳内でいくら自問自答を繰り返しても何も生まれないと背中を押されました。

 

入社して以降はもちろん、学生の頃からしばしば「巻き込む力は活きる!」と耳にしていました。しかし、自分自身がこれまで周囲を「巻き込んできた」経験が無く、あまりピンと来ていなかったという現実。

 

そんな私もバンコクに来て1週間が経過しました。成果はまだ得られておらず、このまま手ぶらで帰国はしたくない…。日に日に「なんとかまず一人を!」という気持ちが募るばかりでその手段は見つかりません。追い詰められ、お尻に火が付くどころか焼け落ちる寸前。巨大なパニックモンスターが現れています。

社長からのお告げは、そんな窮地に立たされたハルカの気を良い意味で少し軽くしてくれるものでした。できていないことや困っていること、不安なことをもっともっと周りに開けっ広げにしたらいいのかと気付き、「自分一人でやっているわけではないんだし」と再確認した感覚です。

 

 

そしてその気付きから数時間後、ポン先生から一報が入りました。

 

来週、イッポンばあちゃんがクリニックに来るよ。

 

一見、「それがどうしたの?」と思われるやもしれませんが、実は以前からポン先生を経由し、モニターのおばあちゃんと再会したいとお願いをしていました。とはいえ、なかなか連絡がつかず、うち一名はバンコク外に引っ越してしまったと聞き、悔しくも再会は実現しないかと気を落としていたのです。

しかし、本日の社長の言葉を機にいま一度連絡を取ってもらうようポン先生に懇願。

すると、イッポンばあちゃんが来週クリニックへ来てくれるとの嬉しい返答が来たのです。

 

とっさに

「クリニックに来た時に定期検診としてポン先生が診てくれるからね。せっかくだし、お友達も連れてきて!あ、前に撮らせてもらった動画もインタビュー紹介映像として完成しているからその時に見せますね!何ならお家までハルカが迎えに行くから一緒にクリニックへ行こう!」

と、テンション高く伝達。

まだまだ頑張らねばと奮起した瞬間です。

 

 

引き続き、ヘッポコハルカをどうぞどうぞよろしくお願いします!

 

 

<つづく>

 

 

今朝、公園で出会ったあるおばあちゃんに「入れ歯使っている?」と尋ねると、とって見せてくれました。

 

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