「あのとき」タイにいた入れ歯屋ハルカのブログ

2016年11月某日、都内。内定先である入れ歯屋でアルバイトとして勤務していたハルカは、社長室へと呼び出された。そこで社長から告げられた言葉を機にハルカの入れ歯屋ライフが本格始動。入れ歯との出会い、社長から課されるミッション、初めての社会人経験…そんなハルカの日々を綴ります。

番外編: 私が入れ歯屋になるワケは、

”入れ歯屋”になることを決め、タイでの企画に携わることとなったハルカ。これは、ハルカが入れ歯屋への就職を決断する、少し前のお話です。

 


2016年3月

もちろんハルカも就職活動を開始しました。
日系メーカーやリサーチ職を中心にインターンシップや本選考へとエントリー。しかしながら、就活に約半年間を費やし、黒無地のスーツ、規定の髪型・メイクで、時には大学の授業を欠席の上で臨まなければならない点等、就職活動の枠組みに悲憤し(面倒くささを含む)、周囲の友人らと同様の就活生活を送ることはありませんでした。

ゆえに、ハルカがエントリーした企業数は極僅か。自身がしっくりくると感じる企業へのアプローチを重点的に行っていました。

 

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そんなある日のこと。興味深いインターンシップを発見したのです。

 

「5日間!海外でのマーケティングプランを考える、社長直轄型インターンシップ。」

 

当時探していた、約1週間でのインターンシップ。加えて、海外との繋がりもあり、興味のあるマーケティングにも触れることができる!
ハルカには打って付けの機会でした。

 

インターンシップや本選考のエントリー等を行った際、一般的には企業側からの確認通知やお知らせが、電話やEメールを通して配信されます。
ハルカが申し込んだインターンシップも、申し込み後に連絡が。そこでは、

 

「弊社は、入れ歯の販売や入れ歯関連商品の開発・販売を行っています。」

 

あれ?入れ、歯…?

 

実はそのメールを受け取る以前、ハルカは、その会社が入れ歯屋であるという事実に気づいていなかったのです。
インターンシップ内容に惹かれ、申し込んだ結果、その会社は入れ歯屋。これを知ったハルカ。そこでの所感は、「嘘、どうしよう…」でも「なんか嫌だなぁ」でもなく、

 

「いいじゃん。」

 

よく言えば”楽観的”、少し悪く言うと”天の邪鬼”なハルカの一面が顔を出した瞬間です。そしてこれが、私と入れ歯屋との出会いでした。

 

その後、実際にインターンシップへ参加。そこでは、嬉しいこと、おもしろいこと、困ったこと、大変だったこと、様々な感情が入り乱れるも、充実した5日間として終えることができました。

 

また、この入れ歯屋では、インターンシップが選考フローの一部。そして、「この会社は入れ歯屋だ!」と知ったその時からのテンションは下がることなく、入れ歯屋から内定をもらうこととなったのです。

その後も、片手で数えられる程の企業の選考を受けるも、入れ歯屋でのインターンシップの折に感じた雰囲気や入れ歯をはじめ、多くの要因が相重なり引き寄せられ、入れ歯屋への就職を決意しました。そして、アルバイトとしてオフィスへと通い始め、今に至ります。

 

振り返れば、タイ企画や就活でのドタバタも、今に始まった事ではないのだと。果たしてこのドタドタバッタンはいつまで続くのか?乞うご期待ください!

 

<つづく>

企画書はラブレター?

ハルカです。

 
先日、タイでの企画概要を組み立てるも、多大なる課題を残していたハルカ。予告で明らかにした通り、ハイスペさんも共にタイへ向かうこととなり、事前準備を含め、本企画に携わってもらえることとなりました。
 
それら課題のうち、最重要と言っても過言でない点。それは、「タイで撮影したドキュメンタリーをどのように多くの人に伝えていくのか?」ということです。
 
その答えは、存外すぐ側にありました。それは、
 
マスメディア
 
マスメディアです。
 
ハルカは考えたのです。
 
動画を撮影するのであれば、それを最大限用いたい。ここ最近、「動画」をよく見かけるのはインターネット上がほとんどです。
そんな中、我々が広げたいと思っている商材は入れ歯である、と。
 
「入れ歯を使用する方の多くはご老人。タイのおじいちゃん、おばあちゃんはスマートフォンやパソコンを使いこなし、SNSを使用しているのか?」
 
…少々危ういな。
 
一方、マスメディアのターゲット層は幅広く、それらが用いる媒体は、新聞、テレビ、雑誌、ラジオ等…
実際、ハルカの祖父母も携帯電話は使用していますが、基本的に携帯電話の電源は切られています。そして、主な情報源はテレビ・新聞からがほとんどのようです。
 
よって、タイのメディアに取材をしてもらうという手段がよりよいと結論づけました。
内定者ハルカのアホ企画に、CMや雑誌広告等への莫大な費用をかけることはもちろんできません。ならば、取材にきてもらえればいいのです!しかし、ただ突っ立っているだけでは、メディアからの取材は来る筈もないということは明白です。そこで社長は、
 
「それなら、メディアの方々へ取材を依頼する企画書を作ってみてよ。」
 
 
そろそろこの規格外の指令にも慣れ…たわけではありませんが、私も
 
 
「企画書、ですか?まあそうですね。」
 
「俺の部屋に企画書の書き方の本とかあるから、いい機会だし、やってみな。」
 
社長室からhow-to本を拝借し、ページを繰ると、「企画書はラブレター!」と断言されていました。生まれてこのかた、ラブレターなどとは無縁であったハルカにはさっぱりです。
 
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ピーマンを思い浮かべつつ、ワカメのように流れながら作った企画書。果たしてどのような企画書が出来上がるのか!?
 
頑張れハルカ!
行け行けハルカ!
 
(予告でハイスペさんの名を出しながら、その内容は数行で終わってしまいました。ハイスペさん、ごめんなさい。)

それでも、私はめげない。

こんにちは。先日、ブログの第一投稿を自分のFacebookページでシェアをしたハルカです。

私の“入れ歯屋就職”を知らない友人から、Facebookのアカウント乗っ取りを心配されました。ちなみに、本物が書いています

 

 

さて、社長から「タイの街中で入れ歯に困っている人を探し出す」という指令を受けたハルカ。その後、具体的な企画内容を日々模索していました。閃いては行き詰まり、また別の案を閃くも現実性に欠ける案…まさに試行錯誤の繰り返しです。その末に行き着いたのは、

 

「入れ歯に困っている人にコンフォートにしてもらい、使用前後の様子を動画に収めてプロモーションに使ってしまおう大作戦!」

 

以前ご紹介した柔らかい入れ歯、コンフォート。実は日本での評判は良いそうです。コンフォートに変えた患者さんは皆、「なんでも食べられるようになった!」と大喜びなんだとか。

これを踏まえ、「タイでコンフォートにした患者さんが喜ぶ姿を映像に収めて流せば、他の人も注目するのでは?ついでに、街中で入れ歯に困っている人を探す様子も撮っておけば、それなりにドキュメンタリーっぽくなりそう!」そんな魂胆です。

 

割とそれっぽくできたので、早速報告してみました。今回は社長ではなく他の社員さんに聞いてもらうことに。すると、

 

「いつ何時のフライト・ホテルで行くつもり?それぞれどれだけの費用が掛かる?タイの街中では英語は通じないよ。通訳を雇うのは予算オーバーになるしどうするの?入れ歯に困っている人ってそんな簡単に見つかる?バンコクのどこでやるつもり?ー(中略)ー全然決まってないじゃん、もっとしっかり詰めてきて。」

 

………

 

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テンションは急降下するも、これらはすべて今回の企画を成功させるためには必要不可欠なこと。気を取り直してTo Doリストを作成、作業を再開しますが、やはり一人では不安な点も多く残ります。

 

そんな時に登場したのはとある先輩社員。もしや、グズグズ内定者のアホ企画を見かねてサポートをしてもらえるのか?そんな邪心がよぎります。

 

「タイの企画大変そうだね。大丈夫そう?」

  

ハルカ「まだやらなければならないことがてんこ盛りで。ぜひ先輩の力をお借りしたいところです。」

 

実はこの先輩、入社一年目にして多数の地域へと出張を重ね、英語を見事に操り、しかも手品もできる超ハイスペック系社員さん。ハイスぺさんが来れば怖いものはありません。これまでの仕事や出張経験から、きっと素晴らしい提案をしてくれるはず。そう信じた結果、

 

「あーそっか。がんばって!」

 

…あれ?

 

 

 

 

相変わらず予想を裏切る入れ歯屋社員の仲間たち。

そして、既にてんやわんやなハルカをさらなる試練が待ち受けます。

 

次回、

「ハイスぺさん、企画に加わる。」

「企画書って何?」

の2本です。お楽しみに!