「あのとき」タイにいた入れ歯屋ハルカのブログ

2016年11月某日、都内。内定先である入れ歯屋でアルバイトとして勤務していたハルカは、社長室へと呼び出された。そこで社長から告げられた言葉を機にハルカの入れ歯屋ライフが本格始動。入れ歯との出会い、社長から課されるミッション、初めての社会人経験…そんなハルカの日々を綴ります。

Cảm ơn!

ハルカです。

とはいえ、空港を訪れるときは行く先にかかわらず、いつもドキドキわくわくしています。空港へと向かうその目的は、旅行や出張、留学等さまざまでしたが、後に待つイベント事や目的地の「今とは違う環境」に胸を躍らせるのです。自分がこれから向かう先には知らないことや人や生活があるのだと想像するだけで「何が起きるんだろう?」と楽しみで楽しみで仕方がない。

また、帰国をした時にも「帰って来たぞ~」という安心感に満たされ、さらに心がほっこりするのです。一年間の留学を終えて帰国すると、空港のトイレに設置された暖かい便座に座って涙をこぼし…はしませんでしたが、泣きそうになりました。

 

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そんなハルカは、先週末もソワソワしていました。

なぜなら土日にかけてベトナムへの出張が控えていたのです。

 

今回、ベトナムホーチミンにてとあるイベントを開催すべく、ハルカも渡越。もちろん我が入れ歯屋主催のイベントです。

 

このイベントには、これまでコンフォートを提供してくれた歯科医院の先生方を招待しています。「いつもやわらかい入れ歯・コンフォートをご愛顧いただきありがとうございます!これからもよろしくね!!」という意を込めました。

 

 

ハルカの担当がタイということもあり、これまでブログではさほど触れられてこなかったベトナム事業。実は、ベトナム人の先輩「ゴクサン」というお姉さまを中心とし、コンフォートをベトナムで広めようと取り組んできました。そんな事業も約3年が経過。

そして国内コンフォート事業の革新に伴い、ベトナム、タイを含めた海外事業も新たなビジネスモデルに挑戦しています。タイは完全に新規の事業ですが、既存のコンフォート展開や歯科医院とのつながりがあるベトナム。これまでお世話になってきた方々に感謝を伝え、よりこれからのベトナム事業に勢いをつけよう!とイベントの準備に取り組んできました。

 

ベトナムってこれまでコンフォートを使ってくれている患者さんや歯科医院の先生方がいるのだから、まずはその方々からの声を直接聞きたいよね!コンフォートを使用している患者さん同士や先生同士の交流を新たに作ることで、誰もが新たな発見を勝ち得られるだろうし、そんな場で入れ歯屋もこれまでの感謝を伝えられる。なんて素敵な企画でしょうか!

 

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結果的に、当日はこれまでコンフォートを取り扱ったことのある先生、コンフォートの経験はないけれど興味のある先生をお迎えすることができました。実際にコンフォートをお使いの患者さんをお呼びすることはできなかったものの、総勢60名を超えるゲストが足を運んでくれました。

 

私も数名の先生へインタビューを行いましたが、そこで強く感じたことは、

 

ベトナム語を理解できないことが悲しい…

 

インタビューは、予め質問内容を大きな紙に書き出し、「ひとまずこれについてカメラに向かって話してよ!」方式で参戦していました。そして現地バートナーのスタッフさん方からのお力も借り、先生の話す様子をビデオに収めることに成功。

簡潔な言葉で終える先生や、ゆっくりじっくり話す先生…。時折伺う笑顔から「いまコンフォートの良いところについて話してくれている…よね?」となんとなく推察してみたり。

 

しかしながら、話してもらっている内容をその場で汲み取れないことにムズムズモヤモヤするのです。イベント終了後、ベトナム人の先輩からあんな話があった、こんな話を聞いたと共有をしてもらいました。それらはやはり嬉しいお言葉ばかりで、

 

「コンフォートが患者さんの悩みを解消して患者さんを満足させた。」

「日本のコンフォートって綺麗だね!」

 

と。私もその声を直接聞きたかった!と感じるハルカなのでした。

とはいえ、コンフォートの品質を国外でも認めてもらえることほど嬉しいことはありません。タイでも同様に「歯科医院の先生から」「患者さんから」その言葉をもらえるよう、まずは営業頑張ります!

 

 

 

<つづく>

 

 

最後に(おそらく、多分、もしかするとこの記事に目を通している)社長への公開質問。

 

アオザイと一緒に用意していただいた帽子、なぜほとんど被らなかったのですか?」

 

イベント中に何度か帽子を手渡すも、全然被ってもらえませんでした。

お気に召さなかったのでしょうかね。

歯科用語は難しい。

ハルカです。

ゴールデンウィークは、味噌カツ食べて→ドーナツ食べて→卓球して→ステーキ食べて→世界卓球見て→友人とランチへ行き→プールでがっつり泳いで→いろいろ食べて→世界卓球見て→そのほかの何かを食べて食べて食べて…な日々を過ごしました。その合間にお気に入りのブラスバンドのファンクラブコンサートへも参加するなど、当に充実した休暇。

 

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※以下、記事の内容にハルカの誤認識がありましたら、早急にこっそり教えていただけますと幸いです。

 

 

さて、ブログを開始して以降頻繁に名を挙げている「コンフォート。」

実はこのコンフォート、一般的な入れ歯を作製する手順に加えさらに一手間も二手間もかけて作られています。

とりわけ、「機能印象」というコンフォートのための型どり。

実を言うと、私は入社後2週間ほどまではこの機能印象についてはよく理解していませんでした。入社前にインターンをしたりタイへ赴いたにも関わらず…。言い訳をするならば、これまで歯科医院で口腔内の印象を採ることさえ経験が無いからと唱えたいところです。せいぜい折れた前歯を治した程度でしょうか。

 

 

当初、「型どり」と耳にしたハルカは、歯医者さんの椅子でベチョベチョしたものを口の中に入れられ、その場で型どりをされるのかな、などというフワッとした認識を持っていました。

 

しかしながらこの機能印象は、歯科医院内で且つ数分で終了するような型どりではなかったのです。

コンフォートを希望する患者さんは、既に完成された入れ歯に型どりのための印象材ペーストを載せて口腔内にセット。その入れ歯を口に入れたまま帰宅し、数日間通常の生活を送ってもらいます。使用する印象材は数日かけて硬化をしていく性質を持ち、食事や会話などをしている最中にも少しずつ形作られていくのです。要するに、口の動的な型どりをすると。

 

 

その機能印象を終えた入れ歯が毎日我が入れ歯屋へと到着し、歯科技工士さん方の手によってコンフォートが完成します。

 

そして、そもそも入れ歯の形が人それぞれ異なるのだから、機能印象のできあがりも個々人で違うことは当然。それらの中には、とりわけキレイな印象面の入れ歯や、少々改善が必要なケースも時折見られます。

とはいえ知識の乏しいハルカにはどれがキレイなのかどうかも正確に判るはずもありません。載っている印象材が薄く見えるものや多いもの、それだけで良し悪しが決まるわけでもなく、そもそも部分入れ歯か総入れ歯かによっても状況が変わる…。

一方で、海外でこれからコンフォートを広めていくためにはしっかり理解しなければならぬ点であることも確かです。

 

 

これは一人で黙々と勉強していてはムリだ!

ということで、新人と一緒に社内講座に参加しています。

 

「部分床義歯のアーム部分は最終的にコンフォートは載らないので、そこに載る印象材はカット。カットをする前後では患者さんの使用感も変わるので、先生の下できちんとカットして患者さんに使ってもらわないといけないよ」

 

とか、

 

「レトロモラーパッドは開口時と閉口時で形が変わる。だからこそ、機能印象という動的印象が重要!」

 

「ちょっと印象材がレジン床から浮き上がっている場合、そのままコンフォートで再現すると、患者さんの口腔内へセットした時にアタリとなってしまうので調整や(場合によっては)リリーフを行うこともある」

 

患者さんの口腔内はそれぞれ違います。この世に全く同じ入れ歯が存在しないように、印象の形、出来上がったコンフォートの形、時には加工の仕方もそれぞれ異なると。

ゆえに、知識のみならず経験がものをいう世界なのだと痛感しました。コンフォートマスターへの道は果てしなく続きます。

 

 

 

今後、知識と並行して経験も積んでいかなければ!そのためにまずはタイでコンフォートの症例を出さねば!と奮起するハルカなのでした。

 

 

<つづく>

迷うな、悩むな、加速しろ!行動あるのみ、立ち止まるな。

ハルカです。

ここ最近はタイの事業を進める中で、契約書に関するやり取りも挙がり始めています。ある日、契約書のドラフトを作成したハルカは、相手会社の担当さんに早速送付。その日の仕事を終えて帰宅をすると、社長から担当さんへメッセージが飛ばされていることに気がつきました。

「申し訳ございません多数不備がございまして、いま一度作成し直させます!大変申し訳ございません!」

再三再四内容を見直したはずなのに、どこに誤りがあったんだ?社長が激しく謝っているし相当マズイことをしでかしたのか…どうしようどうしよう。。

 

そこでパッと目を開けるハルカ。

「ああ、夢か。」

 

夢でよかったと思いつつも、過度に疲れた気分。架空の出来事にもかかわらず、その日の朝は会社に到着するなり契約書を何度も読み返してしまいます。心なしか、長時間仕事をし続けているかのような感覚にさえ…。

 

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4月に入り、早いものでもう20日

我が入れ歯屋にも新しい仲間が加わり、雰囲気が大きく変わったと感じられます。

特に同じフロアで勤務しているメンバーは関わることも多く、商品・サービスの知識を蓄えたり、入れ歯業界について学んだり、とインプットの連続な日々を送る様子を見かけます。

また、四苦八苦しながらもひたむき電話を取る姿も。

新人ズが電話対応を開始した当初は、私が時折援護に加わる機会もありました。

 

 

「難しいお願いを受けた時は、一度電話を切って折り返すことも一つの手だよ~」

「もう少し明るくはきはき話すことができるとより良いね」

 

 

サービス内容の説明方法や言葉遣い、応答の仕方等々、自分なりにできることからのサポートを試みます。

とはいえやっぱり教えることは難しいとつくづく思うハルカ。

自分では解っているつもりでも、相手に教えるためにはそれ以上に理解し咀嚼しなくてはならず、まだまだ力不足を感じます。

 

 

電話対応をしながら、いつだったかハイスペさんが言っていたことをふと思い出しました。

 

ハイスペ「わからないことや失敗をして覚えることは、時に”新人だから”許されることもあるからね~」

 

その言葉の背景には、

「電話対応をする中での不慣れな姿を出せるのは1年目だけ。新人であれば許容できるものの、社会人2年目でまともに電話を取れないと恥ずかしい。2年目以降で電話の応対方法を教えてもらうことも更に気が引けてしまう。」

というハイスペさんの考えがあったのでは?と勝手に推測しています。

ハイスペさんは余程のことがなければ電話を取っていなかったし、取った際にもどこか嬉しくなさそうな印象を受けていたことがその理由です。

 

 

そんなことを思い返しながら、「新人頑張れ!」と応援するハルカなのでした。

人の心配をする暇があるなら、まず自分の仕事をなんとか進めたら?と囁かれる気がしてなりませんが。

 

2年目ハルカ、発進します。

 

<つづく>

 

明日は、入れ歯屋恒例の100ウォーク!

 

※トップの画像は昨年の100kmウォークの明け方に撮影。