「あのとき」タイにいた入れ歯屋ハルカのブログ

2016年11月某日、都内。内定先である入れ歯屋でアルバイトとして勤務していたハルカは、社長室へと呼び出された。そこで社長から告げられた言葉を機にハルカの入れ歯屋ライフが本格始動。入れ歯との出会い、社長から課されるミッション、初めての社会人経験…そんなハルカの日々を綴ります。

下がって上がって下げられテンション

ハルカです。

タイのココナッツジュースは、椰子の実に入れられて出され、とても気分が上がります。しかも美味しい。

 

タイ4日目。

ついに今回の出張の山場を迎えました。公園で募集した入れ歯の人達に、今日はクリニックへ来てもらいます。

 

クリニックでは、以前からお世話になっている歯医者さんのポン先生が中心となり、診療を進める予定。しかし、クリニックがショッピングモールの中にあり、そのモール自体へ11時頃まで入れません。するとポン先生が、「せっかくだし少しだけ観光地へ案内するよ」とのこと。クリニックからも近く、歴史のある寺院へと連れて行ってくれました。

 

11時を回ったところでいざクリニックへ。

1日のスケジュールを確認しつつ、12:30に来院予定の1人目の患者さんを待ちます。

そして12時を過ぎた頃、なんと2番目の患者さんが来院。「あれ?」と思いつつ、時間もあるので早速診察を開始しました。

 

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ポン先生と患者さんがタイ語で何かを話しています。すると、患者さんが立ち上がり、帰り支度を始めるではありませんか。

 

「聞いていた話と違うので、やっぱりなかったことにして。」

 

ハルカもハイスペさんもびっくりです。どうやら「本当に全部無料で治療してくれるのか信じられない」と怪しんでいたとのこと。

 

ポン先生を介し説得を試みますが、何を言っても徒労に終わる模様。他に成す術もなく、そのまま次の患者さんを待ちます。

 

 ハルカもハイスペさんも唖然とするばかり。口を開けば、

 

どうしようどうしよう

 

しか言葉になりません。

まずは、途中棄権してしまった方にその理由をしっかり聞くべきと考え、ポン先生を通し、こちらから電話。すると、驚くことにポン先生の説得により、再びクリニックへ来てくれることになったのです。

 

正直なところ、「さっきまでのは何だったんだ!」と突っ込みたくなるほどの驚きです。

結局、そのおばあちゃんもコンフォートにすることとなり、少し安心…したいところですが、

 

おや?

 

1人目の患者さんが来ていません。予定時刻はとうに過ぎた日曜午後。

さらなる不安が過ります。

 

<つづく>

歩いて歩いて、また歩く。

ハルカです。

5割の確率で電車の改札に激突しています。痛いです。

 

さて、凄まじいスピートで入れ歯に困っている人を見つけたハルカとハイスペさん、次なる目標に「タイの市場の様子や入れ歯使用者の傾向を掴む」を掲げ、タイ3日目も日の出と共に出動です。

 

昨日開始したインタビューを、昨日と同様の公園にて行いました。相変わらず、たくさんのおじいちゃん・おばあちゃんが公園で運動をしていたり、お茶を楽しんでいたり。そこへ混ぜてもらい、話を聞き出します。

最終的に、45人ほどから回答をもらい、

 

「テレビや新聞はあまり読まない」

「70歳で、入れ歯は使っていない」

 

等、様々な反応をもらい、予想外な結果を得た点も多数ありました。

 

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例えば、「テレビやラジオは聞かないけれど、中国語の新聞は読む」というおじいちゃん。タイ人の通訳さんによると、現在タイ在住の約50歳以上のうち、3〜4割は中国とタイ人のハーフなんだとか。所謂「華僑」のご子息に当たると考えられます。

そしてこの辺りから、昨日の疲れの残りもあり、足が重くなり出します。

 

そして午後。

「ここ2日間、同じ公園をふらついているので、違うところへも行ってみよう!」ということで、週末マーケットをも開催されるという情報のある別の公園へ。

すると…

 

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あっつい!

 

公園到着時、なんと午後1時。

どこかで嫌な予想はしつつ、信じてきてみたものの、この有様。加えて、週末マーケットに来ているのは観光客ばかり。公園内は、おじいちゃん・おばあちゃんよりも野生のリスの方が多い始末。

せっかく来たので歩き回るものの、長居はせずに撤退しました。暑さがさらに体力を奪い、疲労困憊。

 

その後、夕方にも再び公園へ人が集まるということで、再び早朝に向かった公園へ。通訳さんとは既にさよならしていたので、ハイスペさんと2人で偵察です。実はこの公園、入り口からぐるっと一周歩くと20〜30分程かかるどデカイ公園。おじいちゃん・おばあちゃんはいないかと探し回るだけでもクッタクタ。ホテルに戻った頃には足にできた豆がプックプク。

 

そんなこんなで3日目終了。明日からは、公園で募集した方への柔らかい入れ歯・コンフォート診察を開始します。「コンフォートにしたい!」と言ってくれたおじいちゃん・おばあちゃんをクリニックへと招き、診察を行うのです。

一度、本人たちに電話で確認を取ったところ、皆予定通り参加可能とのこと。

ここまでスムーズに進んできたタイ企画、まだまだ始まったばかりです。どうかこのまま順調に進んでおくれー!

 

<つづく>

 

人との出会いって素晴らしい。

ハルカです。

タイの暑さで全身が焦げ焼けそうです。

 

入れ歯で困っている人を見つけ出し、第一任務完了。「少し観光とかできるのか?」と心の隅で期待していました。しかしながら、早速社長より、タイの入れ歯使用者や街中の様子をも調べるべしとの追加指令が。

 

ですよね!!

 

ということで、朝食を終えてからも、通訳さんを引き連れ再び公園をウロウロウロ。

日本では、タイのおじいちゃん・おばあちゃんがどのような生活習慣を送っているのかや生活水準など、細かな情報を収集することは非常に困難です。せっかくタイに来ていることですし、通訳さんも協力してくれるということで、

 

「入れ歯を使っていますか?」

「普段、新聞・テレビ・ラジオなど、どれ程使用しますか?」

「このコンフォートという柔らかい入れ歯、いくらだったら買いますか?」

 

など、あれこれと質問を投げかけて行こうという作戦です。

 

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しかしながら、朝食を終え公園へ戻ってきたところ、数十分前まではたくさんいたおじいちゃん・おばあちゃんがなんと全然いないのです。

どうやら、日の昇る前、まだ少し涼しい時間帯には多くの方が公園で運動をしていますが、9時を過ぎると徐々に減り、どの人も家へ帰るとのこと。確かに10時ともなれば、広く日が当たり始め、体感気温も明らかに高くなっていました。

 

残りわずかに残る方へ少しだけインタビューを行い、我々も屋内へと避難。今後の動きの確認をしつつ、午後の予定に備えます。

 

午後には、とあるタイの企業へと訪問しました。なんとこのお方、以前このブログの電話回にて登場した、お優しい日本人の方なのです。電話をかけた折、タイの市場概況や我々の企画へのアドバイスをもらったため、そのお礼をお伝えすべく、伺いました。

直接お話した際も、タイに進出している日系企業のお話や、ターゲットの観点からの助言等、その方の会社で作っている雑誌をも見せてもらいながら、貴重なお話をたくさん頂きました。感謝の気持ちでいっぱいです。

 

さらにさらに、夜にはバンコクで働く日本人の方とお食事へ。

 

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タイへ来る数週間前、「朝の公園へ行くといいよ!」等、バンコクの細かな情報を提供してくれた方です。その方の案内で南国チックなタイ料理のお店へ。満足満腹です。

ちなみに、最後にご紹介した日本人の方、日本に本社を置く企業のタイ支社にて4月から新卒社員として働き始めるものの、既にバンコクに駐在し、フルでお仕事をされている内定者さんでした。

 

ここにもぶっ飛び内定者、発見!

 

<つづく>