「あのとき」タイにいた入れ歯屋ハルカのブログ

2016年11月某日、都内。内定先である入れ歯屋でアルバイトとして勤務していたハルカは、社長室へと呼び出された。そこで社長から告げられた言葉を機にハルカの入れ歯屋ライフが本格始動。入れ歯との出会い、社長から課されるミッション、初めての社会人経験…そんなハルカの日々を綴ります。

巻き込み、巻き込まれ、ぐーるぐる。

ハルカです。

先日、卒業旅行で台北を訪れ、国立故宮博物院の代表とされる翠玉白菜を観覧し、その写真を母へ送ったところ、

「使いかけの白菜みたい」

翡翠でできた貴重品なのに…。

 

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さて、タイでの企画準備を進める中で、しばしば社長やハイスペさんを交えたミーティングを開き、経過報告等を行っています。今回は、そのミーティングでの一コマ。

 

ハルカが出社をしていたこの日も、ミーティングを予定していましたが、ハルカはいつになくウジウジと考えあぐねていました。

 

それもそのはず。バンコク訪問が決まるも、タイ語への対処方法、通訳が定まっていなかったのです。考えれば考えるほど、ハルカの脳内はぐーるぐる。

 

現地で日本語を学んでいるタイ人や、日本人留学生に手を借りることができればいいけれど、全て断られてしまった…。いっそのこと通訳アプリで頑張るか?いや、やはり高リスクであることは否めない。格安通訳をなんとかして探し出すべきか?でもやっぱり…。どうしよう、どうしようどうしよう。

 

ぐるぐるしていても、ミーティングの時間はやってきます。

今回、そのミーティングに参加するのは、社長、ハイスペさん、ハルカ、そしてもうお一方でした。以前、

sekai-de-ireba-challenge.hatenablog.com

こちらに登場し、ハルカへ多大なるアドバイスを超速送球マシンの如く送ってきた人物、ナイスミドルさんです。通称ナイスミさん。

 

通訳の件が議題に上がったそのとき、ナイスミさんが口を開きました。

 

「ここまできたら、Faceb〇〇kとかも使って人に当たらないと。周りを巻き込んでいかなきゃ。」

 

なるほどな、と思いました。

自分の知人の中からタイやタイ人を知る人を探し出すことはもちろん大切なこと。しかし、「知り合いの知り合い」という一枠超えた繋がりをも紡いでこその社会であり、それを最大限活かすことができる現代社会に自分はいるのです。ハルカは、独りでにそう確信しました。

またこれまで、大学のOBやOGの方から話を聞く度に「巻き込み力」という言葉は耳にしていましたが、当時の私は素知らぬ素振り。「巻き込み力」と聞いても、ピンと来ていないのが正直なところでした。しかし、あれから2年程経った今、その意味を身を以て理解したと言っても過言ではありません。

 

ちなみに、ナイスミさんは英語や手品は得意ではないそうですが、ビジネスマン歴〇十年の(たぶん)スゴい人です。

 

少しだけ視界が開けた面持ちのハルカ。 

それでは、次に何をするのか?

 

これまでのような直接連絡を取る手段に加え、SNSを利用し、多くの友人・知人に

 

タイ語できる人、探しています!」

 

と訴えかけることに。無論、公開範囲は「利用者でない人も含むすべての人」です。

 

すると…

 

「通訳OK出ました!」

 

なんとハイスペさんの知人(の知人?)の方が引き受けてくれることに。

やはり、ハイスペさんはハイスぺさんでした。

 

タイへ行く日まで残り僅か。そろそろ不安も過る頃。

ハルカは無事、企画を全うできるのでしょうか!?

 

<つづく>

番外編: 私が入れ歯屋になるワケは、

”入れ歯屋”になることを決め、タイでの企画に携わることとなったハルカ。これは、ハルカが入れ歯屋への就職を決断する、少し前のお話です。

 


2016年3月

もちろんハルカも就職活動を開始しました。
日系メーカーやリサーチ職を中心にインターンシップや本選考へとエントリー。しかしながら、就活に約半年間を費やし、黒無地のスーツ、規定の髪型・メイクで、時には大学の授業を欠席の上で臨まなければならない点等、就職活動の枠組みに悲憤し(面倒くささを含む)、周囲の友人らと同様の就活生活を送ることはありませんでした。

ゆえに、ハルカがエントリーした企業数は極僅か。自身がしっくりくると感じる企業へのアプローチを重点的に行っていました。

 

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そんなある日のこと。興味深いインターンシップを発見したのです。

 

「5日間!海外でのマーケティングプランを考える、社長直轄型インターンシップ。」

 

当時探していた、約1週間でのインターンシップ。加えて、海外との繋がりもあり、興味のあるマーケティングにも触れることができる!
ハルカには打って付けの機会でした。

 

インターンシップや本選考のエントリー等を行った際、一般的には企業側からの確認通知やお知らせが、電話やEメールを通して配信されます。
ハルカが申し込んだインターンシップも、申し込み後に連絡が。そこでは、

 

「弊社は、入れ歯の販売や入れ歯関連商品の開発・販売を行っています。」

 

あれ?入れ、歯…?

 

実はそのメールを受け取る以前、ハルカは、その会社が入れ歯屋であるという事実に気づいていなかったのです。
インターンシップ内容に惹かれ、申し込んだ結果、その会社は入れ歯屋。これを知ったハルカ。そこでの所感は、「嘘、どうしよう…」でも「なんか嫌だなぁ」でもなく、

 

「いいじゃん。」

 

よく言えば”楽観的”、少し悪く言うと”天の邪鬼”なハルカの一面が顔を出した瞬間です。そしてこれが、私と入れ歯屋との出会いでした。

 

その後、実際にインターンシップへ参加。そこでは、嬉しいこと、おもしろいこと、困ったこと、大変だったこと、様々な感情が入り乱れるも、充実した5日間として終えることができました。

 

また、この入れ歯屋では、インターンシップが選考フローの一部。そして、「この会社は入れ歯屋だ!」と知ったその時からのテンションは下がることなく、入れ歯屋から内定をもらうこととなったのです。

その後も、片手で数えられる程の企業の選考を受けるも、入れ歯屋でのインターンシップの折に感じた雰囲気や入れ歯をはじめ、多くの要因が相重なり引き寄せられ、入れ歯屋への就職を決意しました。そして、アルバイトとしてオフィスへと通い始め、今に至ります。

 

振り返れば、タイ企画や就活でのドタバタも、今に始まった事ではないのだと。果たしてこのドタドタバッタンはいつまで続くのか?乞うご期待ください!

 

<つづく>

企画書はラブレター?

ハルカです。

 
先日、タイでの企画概要を組み立てるも、多大なる課題を残していたハルカ。予告で明らかにした通り、ハイスペさんも共にタイへ向かうこととなり、事前準備を含め、本企画に携わってもらえることとなりました。
 
それら課題のうち、最重要と言っても過言でない点。それは、「タイで撮影したドキュメンタリーをどのように多くの人に伝えていくのか?」ということです。
 
その答えは、存外すぐ側にありました。それは、
 
マスメディア
 
マスメディアです。
 
ハルカは考えたのです。
 
動画を撮影するのであれば、それを最大限用いたい。ここ最近、「動画」をよく見かけるのはインターネット上がほとんどです。
そんな中、我々が広げたいと思っている商材は入れ歯である、と。
 
「入れ歯を使用する方の多くはご老人。タイのおじいちゃん、おばあちゃんはスマートフォンやパソコンを使いこなし、SNSを使用しているのか?」
 
…少々危ういな。
 
一方、マスメディアのターゲット層は幅広く、それらが用いる媒体は、新聞、テレビ、雑誌、ラジオ等…
実際、ハルカの祖父母も携帯電話は使用していますが、基本的に携帯電話の電源は切られています。そして、主な情報源はテレビ・新聞からがほとんどのようです。
 
よって、タイのメディアに取材をしてもらうという手段がよりよいと結論づけました。
内定者ハルカのアホ企画に、CMや雑誌広告等への莫大な費用をかけることはもちろんできません。ならば、取材にきてもらえればいいのです!しかし、ただ突っ立っているだけでは、メディアからの取材は来る筈もないということは明白です。そこで社長は、
 
「それなら、メディアの方々へ取材を依頼する企画書を作ってみてよ。」
 
 
そろそろこの規格外の指令にも慣れ…たわけではありませんが、私も
 
 
「企画書、ですか?まあそうですね。」
 
「俺の部屋に企画書の書き方の本とかあるから、いい機会だし、やってみな。」
 
社長室からhow-to本を拝借し、ページを繰ると、「企画書はラブレター!」と断言されていました。生まれてこのかた、ラブレターなどとは無縁であったハルカにはさっぱりです。
 
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ピーマンを思い浮かべつつ、ワカメのように流れながら作った企画書。果たしてどのような企画書が出来上がるのか!?
 
頑張れハルカ!
行け行けハルカ!
 
(予告でハイスペさんの名を出しながら、その内容は数行で終わってしまいました。ハイスペさん、ごめんなさい。)