「あのとき」タイにいた入れ歯屋ハルカのブログ

2016年11月某日、都内。内定先である入れ歯屋でアルバイトとして勤務していたハルカは、社長室へと呼び出された。そこで社長から告げられた言葉を機にハルカの入れ歯屋ライフが本格始動。入れ歯との出会い、社長から課されるミッション、初めての社会人経験…そんなハルカの日々を綴ります。

歯牙春色

ハルカです。

1か月ほど前から編み始めたマフラーが無事に完成しました。

完成した喜びに満ち溢れているはずなのに、どうしてか心にぽっかりと穴が開いた気分です。だって、マフラーが必要ないほどの暖かい日が続いているのだもの。実際に使い始めるのは次の冬が来たときでしょうか。

とはいえ、一年間のうちで春は一番好きな季節。自分の名も実は「春来」と書いてハルカ。勝手に春は自分の季節だと思い込んでいます。

 

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前回のブログでも少し触れたように、実は、ハイスペさんはもう入れ歯屋に現れなくなってしまいました。今は地元の岐阜で塾の講師をしているとか。さすがハイスペさん、なんでもできる人は違いますね。

 

友人や家族と話をしていると、過去の出来事を思い出し、話が止まらなくなってしまうことがあります。先日、「ジュクコウシ・ハイスペさんは今どうしているだろうか」とふと考えていた折もそうでした。

「学習塾」のつながりでか、家族との会話の中でハルカの小中学生時代の学習塾が話題に挙がったのです。

 

 

小学5年生を迎える春頃、初めて学習塾というところへ通い始めたハルカ。20~30人ほどの集団で学校と似た受講形式の学習塾でした。

いざ通い始めると、そこは予想外に激しい環境でした。授業中にチョークが飛んできたり、怒号が飛んだり…合宿中にテキストを真っ二つに破り始める先生も。春の花畑育ちのハルカはびっくり仰天です。

とはいえ、どれも理由があってのこと。毎週注意されるにもかかわらず宿題を怠る学生や、毎度毎度小テストの勉強をせずに臨む学生も。そう感じる背景には、先生の熱心な思いが知らず知らずのうちに伝わっていたからかもしれません。

 

 

そんな自分の学年は、特に数学の出来が悪かったそうで、とある先生が特別補習を開いてくれたことがありました。希望者を募っての無料補習、いざ集まったのは3名ほどでしたが、日ごとに参加者も増るように。

 

朝は数学の補習を受け、午後は冬期講習を受け、夜は通常授業を受け…。朝から夜まで家にいない週末も多々ありました。それでも驚くほどに楽しみながら通っていたことを今でも覚えています。

「わからない問題が解けた」、「テストで良い点数をとれた」等ももちろんですが、友人と次の問題を解くときや、授業を受けて得られるナルホドに常々感動してばかり。その瞬間そのものが自身で楽しさに繋がっていたような感覚です。

 

そう考えると、これまでの経験で自分が特に楽しんで取り組んでいたことは、自然と良い結果に繋がっていると判明しました。本当にビッグウェーブに乗っている(かのように感じる)し、良いこともたくさん起きている(気分)。

内容は違えど、楽しみながら取り組むことは大切だと、自分の過去を振り返りながら実感しました。

 

タイに飛び込んで入れ歯に困っている人を探すことも、社長をはじめとする役員につめられながら事業を作っていくことも、なんだかんだ楽しい日々の一部分。今の仕事も少しずつ良き方向へ向かっているのではないかなと、根拠のない自信に溢れるハルカなのでした。

 

<つづく>

夢の中へ行ってみたいと思いませんか?

ハルカです。

ある友人が一週間ほど前からヨーロッパ一人旅を始めたそうで、一か月間日本を離れると連絡がありました。学生最後のゆったりとした長期休暇を謳歌するそう。海外旅行へ長期で行けることはもちろん、ヨーロッパへ行くことそのことがただただ羨ましい。美味しいチョコレートもしくはホットチョコレートの素を買ってくるようお願いをしましたが、ちゃんと買ってきてくれるのだろうか…。まあ、最終的には無事帰国してくれればそれで良い気もしますが。

 

自動代替テキストはありません。

 

 

今朝、「過去の思い出を振り返ってみましょう。」とFacebookから指示を受けました。その指示通り開くと、ちょうど一年前に自分で投稿したブログをシェアしている記事が。

 

sekai-de-ireba-challenge.hatenablog.com

 

内定者のころ、初めてのタイ出張を前に空港の搭乗口でせっせと書いたもの。

当時、「タイで入れ歯で困っている人を見つけてきてよ」という社長からの無茶振りをサクッと引き受け、出発直前に焦りや不安、ドキドキワクワクな緊張感といった様々な感情をめぐらせながら搭乗をゲート前で待っていた、あの頃です。

 

バンコク滞在中、早朝のルンピニー公園へハイスペさんと出掛け、Google翻訳や通訳さんと共におじいさん、おばあさん、公園内にいる人々へ話し掛けに行くといったことをしていました。今振り返ると、「あの時はこうだったな~」「こうしたらもっとよかったかな~」「こんなことしていたな~」としんみり思う面も多々。

とはいえ、この記事を振り返り何より強く感じることは、

 

 

え?もう一年経ったの?ウソでしょう。

 

正確には、この「もう一年経ったの?」に加えて「まだ一年しか経っていないの?」という相反する思いも混在しています。

この一年に起きた出来事と言えば、タイの公園でおばあちゃんと出会ったことはもちろん、企画書を作ったり100km歩いたり、コンフォートやコピー入れ歯を作ったり、社内の会議で怒られたり、タイの大使館へ何度も通ったり、深夜にタイのポン先生と特大クレープとかき氷を食べたり、タイの広告代理店を探したり、事業を再度組み立て始めたり…ちなみにその間にハイスペさんへお別れを告げるなどしました。

 

 

そして一年が経過したということはつまり、また新たなメンバーが入れ歯屋の仲間入りをするということをも意味します。夢の中へ「先輩らしさ」を探しに行かなければという使命感に駆られる金曜18時。

 

<つづく>

社員旅行は沖縄がいいな、と思いつつ。

ハルカです。

いつだったか八景島シーパラダイスを訪れた際、釣り堀で魚を釣り、その場でさばいてもらったものを食べるという経験をしました。友人らは「俺、結構釣り好きなんだよね~」と他愛もない会話を交わし、ビギナー・ハルカも意気揚々と餌の小エビを針の先端につけます。

しかしいざ魚が釣れ始めると、皆が魚を直接触ることを躊躇い、針から外せないという事態に。仕方なく私が掴むと、周囲は悲鳴を上げ始める始末。釣り好きだと発した彼は果たして本当に釣りが好きなのか、その謎は明らかにされぬまま…。

 

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年末から不定期に開催されているハルキャンですが、ハルカが会いに行く機会にブログが追い付かず山盛り山盛り。ちなみに昨日も行ってきました。まだまだブログで報告していない方々とのお話もありますが、ご無礼は承知の上、昨日の出来事をひとつ。

 

 

これまで、ランチをしながら~や、お酒を片手に~といった場面が多くありましたが、昨日の集合時間は午後4時。今回はお茶をしながらなのか?と思いきや、向かった先は居酒屋でした。社長によると、

 

「毎朝3時に起きて活動し始める朝方の人だからさ。」

 

とのことでしたが、朝方というよりかはむしろ未明方…?

そんな未明様は矢面の「矢」、満月の「満」、田んぼの「田」を併せ持つ方で、読みは「やまだ」だそうです。「やまんた」という読みが起源とのことで、巨大エイのマンタ(オニイトマキエイ)を彷彿とさせる名前。実際のところ、マンタと変わらぬ懐の大きさを持ちえている感じ。決して思いつきで述べているわけではありませんが…。

ちなみにもうお一方いらっしゃり、その方は海洋生物で例えるとするならば  テッポウエビ。どこか類似した雰囲気をお持ちの方でした。

 

そんなお二方に社長とハルカを加えた4名で開催された「ハルカの悩みを聞く会。」

皆、「我こそは」と次々に声を発する中で、ハルカは一人ポカーンと固まるばかりでした。

マンタとテッポウエビと入れ歯の社長がアルコールを手に話をしていたら、それはもう目を瞠るばかりで言葉を口にすることは難儀であるとは、想像にも容易いものです。

 

話題に挙がる内容も様々で、「丸亀製麺ケニアに行った人がすごい」とか「ユニクロがぞくぞくする」といった真面目な話や、それらの合間に不意に挟まれるテッポウエビのボケ砲弾。しかも一同がガハガハと笑い、実は凄い方々なのだと忘れてしまうほど。

 

 

端的にまとめると、経営者も実は一人の人間で、造りは一般的なおじさんと何ら変わらないと気付いた一日でした。

個人的に、「経営者」という3文字には、ただひたすらに堅くまじめでどこか一匹狼のような一面を持つ情熱の権化を表すのだという思い込みがあったのだろうと、ハルカ自身が新たに発見したのです。

「実際のところ、もちろんそんな一面もどこかに携えつつ、楽しいことや非常に人間味のある姿も当然持ち合わせているんだな」なんて一緒にガハガハ笑いながら感じていたハルカなのでした。

 

要するに、自分の知る世界や自分の存在そのものはまだまだちっぽけなもので、タイの中心でコンフォートを叫ぼうが、ブログで叫ぼうが、死にはしないということです。

 

気張らず、楽しく働こうじゃありませんか!

 

<つづく>